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読書の感想とか

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

いつのまにかすりへっていたなにかについて(『アメリカン・スナイパー』クリス・カイル)

話す内容はふたつに分けることができる。現実の出来事(昨日のテレビ番組、隣の猫が消えた、会社のおおきな取引が終了した、友人のおもしろいくせ)と、それに対する自分の感想(おもしろかった、心配である、ちょう疲れたけどおれすごくね、そういうとこが…

脳のなかの物語(『妻を帽子とまちがえた男』オリヴァー・サックス)

オリヴァー・サックス『妻を帽子とまちがえた男』を読んだ。この本は神経医でもある著者があらわしたエッセイ集である。脳の一部が機能不全を起こした患者たちについて書かれた本であり、タイトルもひとりの患者のエピソードがもとになっている。 そうしたエ…