よんでいる日

読書の感想とか

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

現実を物語にすること(ピエール・ルメートル『悲しみのイレーヌ』)

『悲しみのイレーヌ』を読んだ。この小説はとてもおもしろい。そしてとても悪趣味だ。 異常な連続殺人事件を追う刑事たちの様子がユーモラスに描かれたミステリー、というふうにこの小説はまとめることができる。でもそれだけじゃなくて、俺はカウンセリング…

ミランダ・ジュライ『あなたを選んでくれるもの』を読んだ日

ミランダ・ジュライが書いたノンフィクション『あなたを選んでくれるもの』を読んだ。おもしろかった。しかしなにがおもしろかったのかということを言葉にするのは難しい本だった。ということでそれをつらつらと考えながら書いていく。 作者が追い詰められて…